コーチング心理検定
コーチングスキルを持った心理専門家/コーチング心理を活かしたリーダー・管理職を目指す
「コーチング心理マスター」について
「コーチング心理マスター」とは、コーチング心理を習得した心理専門家を認定するものです。また、社内でのコーチング心理を活かしたリーダー・管理職の認定を目指すものです。
これまでの「ビジネス心理初級マスター」の合格者も、「コーチング心理マスター」の初級合格と同等とみなし、このコーチング心理の中級検定を受けることができます。 |
試験について
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試験は教科書持ち込み可(3冊まで)となります。2019年度より事例を軸にした応用になり暗記的な基礎問題はなく、現場での判断を問う文章題です。 |
試験内容
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受検対象 |
18歳以上が対象 |
公式テキスト1 |
コーチング心理テキスト資料(基礎版※簡易版)
基礎版(※簡易版)コーチング心理テキスト
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公式テキスト2 |
コーチング心理テキスト資料(補足版)
補足版コーチング心理テキスト
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公式テキスト3 |
ビジネス心理検定(基礎心理編)
アマゾンへ
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試験問題 |
①マークシート式25問
(基礎※ビジネス心理初級と共通)
②記述式10問(応用) |
試験時間 |
90分※ネット式試験は95分 |
合格率 |
70%~80% |
最低合格点 |
60点(100点中) |
受験料 |
9,800円(税込) |
※当学会員(個人Dランク)の年会費、2回目再受験無料含む |
検定の内容
自己(相手)の“強み”との関連性を探りながら、目的志向の変革行動へとつなげる。
- 初級のコーチング心理では、コーチング心理の独自性が何かをキーとなる心理概念を軸に学びます。一般のカウンセリングでは弱みや欠陥・病を治す発想ですが、コ-チング心理ではポジティブな卓越性、リーダーシップ育成や組織変革がテーマになります。
- 人の強みと弱みは表裏一体の関係にある場合が多く、“幸福感重視”を唱えるポジティブ心理学の一面的な捉え方は誤った見方です。
- コーチング心理の基本的な視点として「認知」と「行動」の大きく2つの方向性があります。「認知」の視点からは、“自己理解”と“未来の在りたい姿”を重視し、過去の問題にとらわれないこと、また解決自体をめざす「目的志向」の方向性をめざしていきます。
- また「行動」の視点からは、「理解から行動へ」の道とは逆に、「行動から理解へ」の道もあることから、“先取り行動”(Proactivity)を重視します。そのためにメソッドとして、具体的な行動指標を当人自身が「見える化」し、それを活動プロセスで検証(PDCA)していきます。
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試験について
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試験は教科書持ち込み可(3冊まで)となります。 |
検定の内容
組織(企業)の中で当人がどんな役割や目標があるかを現状分析と自己理解から把握し、変革行動への動機付けと仕組み改善を習得する。
- 中級のコーチング心理では「5Q」能力モデル(ビジネス心理学会の能力要因)を使い、そこで自分がどんな能力要因が強みか、それがどう変化・成長したかを表グラフにして変革のプロセスを明らかにしていきます。
今までのカウンセリングでは“個人内”の心の持ち方が関心事になり、組織内での目標達成や成長観がみえてきません。
個人内の心を理解することは必要ですが、それを組織と関連させて行動変革していくメソッドがカウンセリング法にはなかったからです。
- コーチング心理学の原理(※学者名は参考となる代表的な者)を次の5Qの基本指標からあげておきます。
1:IQマネジメント⇒認知心理学(H・ガードナー)、認知言語学(J・レイコフ)
2:EQマネジメント⇒マインドフルネス(J・ジン)、意思力論(R・バウマイスター)
3:SQマネジメント⇒活動理論(Y・エンゲストローム)、組織発達論(R・キーガン)
4:AQマネジメント⇒コーチング心理学(S・パーマー)、行動分析学(島宗 理)
5:OQマネジメント⇒目的志向(A・アドラー)、解決志向(M・エリクソン)
- 「仕組み」を強調するのは行動を制約する条件を明確にするためであり、日常的な意識の目標化と関連づけるためです。組織には必ず目標達成をすべき役割や職務課題があり、空白の中で活動していません。
ビジネスでは現実の行動変革をしていくきっかけを探るうえでも、広い意味での「仕組みの活用」とその改善は不可欠なのです。
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試験について
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試験は教科書持ち込み可(3冊まで)となります。 |
検定の内容
行動変革を組織のチーム単位や顧客に“定量的”に「見える化」することが、その行動の継続が「組織発達」への動機付けともなる。
- 上級のコーチング心理では個人別的な対応を越えて、組織的なチームコーチングを対象にしていきます。チームとしての協働活動を実務上の目的達成に応じた内容でおこなうわけですが、これは研修法で知られる「アクション・ラーニング」に近いものです。
- 「見える化」は何を可視化するか、その指標の選択と定量的なデータの統計分析、この二つのことを解決していく能力がコーチングの課題となります。多くのコーチが自分の仕事の効果を測るという定量的な分析ができていません。ですが、現実に変化自体を中長期的な見方で把握していくには定量化は不可欠なものです。意味のある定量化をするためには、統計解析の“仕方”を学ぶのではなく、“方法論(メソドロジー)”として統計的な“思考”を学ぶことが重要なのです。
- 適切な行動を継続するためには、それを習慣化させ企業文化にする工夫が求められ、そのために適切な「仕組み創り」(システム)が求められます。行動習慣を変えることは難しいが、習慣こそ企業文化・風土の核であり、その変革が「組織発達」のキーとなるという認識が必要なのです。
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公式テキストの活用法と受験申込の留意点
- 専用の公式テキストは基礎と応用の2つの資料を当会サイトのトップページでダウンロードできるようにしています(無料)。ただし、完成されたものというより、バージョンアップがされていく「β版」としての資料ですので、試験の範囲と概要を知るものとしてご利用ください。
- 検定の試験問題の形式は、初級以外は「ビジネス心理マスター」と形式は同じです。初級検定試験では「基礎」と「応用」がありますが、「基礎」の25問はマークシート式で「ビジネス心理マスター」とまったく同じ内容です。ただし、後半の「応用」は記述式の10問となります。
- 「応用」10問は記述式であり、他の中級検定の形式で出される形と同じで、各問いはキーワード中心になります。その場合、具体的な例をあげて説明することと、テキストによく出た用語を使用することがポイントです。(問い例:「“傾聴力”の内容について「5Q」の能力モデルから特徴づけをして説明しなさい。」)
- 学ぶ順序としては従来の公式テキスト「ビジネス心理(基礎編)」(中央経済社)と、新規のネット版の「コーチング心理(基礎編)」の2冊を用意することです。
- 受験料金などはこれまでの「ビジネス心理マスター」のほうと同一価格です。
- これまで当会のビジネス心理マスター検定で初級以上合格をされている方は、このコーチング心理の初級受験は不要であり、中級のコーチング心理コースから受験できます。
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推薦図書と勉強会のご紹介
コーチング心理の学び方としては、とくに柱となる「5Q」の能力指標以外に、中級では対話的なコミュニケーション法、上級では定量的な統計思考が重視されることになります。そこで、次のような推薦参考と当学会主催の勉強会(毎月第2木曜19~21時)を紹介しておきます。 |
推薦図書
ここにあげるリストは検定試験にも関連して出てくる内容が多いものをリストにしています。 |
1)初心者にもわかりやすくとくにお薦め
- 【初中級向け】匠 英一著『ビジネス心理学』(経団連出版/¥1.400税別)書籍はこちら
- 【初中級向け】向後 千春著『アドラー“実践”講義:幸せに生きる』(技術評論社/¥1.500税別)書籍はこちら
- 【初級向け】中原 淳著『フィードバック入門』(PHPビジネス新書/¥940税込)書籍はこちら
- 【初級向け】榎本 博明著『モチベーションの新法則』(日経文庫/¥860税別)書籍はこちら
2)難しいけれど読めば確信がもてるお薦め本
- 【中上級向け】島宗 理著『リーダーのための行動分析学入門』(日本実業出版/¥1.800税別)書籍はこちら
- 【中上級向け】ロバート・ビスワス=ディーナー著『ポジティブ・コーチングの教科書』(草思社/¥2,052税込)書籍はこちら
- 【上級向け】ロバート・キーガン他著『なぜ人と組織は変われないのか』(英治出版/¥2.500税別)書籍はこちら
- 【上級向け】渡辺 美智子著『今日から役立つ統計学の教科書』(ナツメ社/¥1,300税別)書籍はこちら
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